【父が亡くなったので・・・】相続手続きを一人でやってみた

お金

どうもお久しぶりです。

自身の年齢の割にかなり高齢の親をもつ、

1級FP技能士のa-kazooです。

 

昨年、管理人の父がコロナが起因で亡くなりました。

享年87歳でした。

コロナ禍での葬儀は、いろいろと出席者等の制約もあり、

なかなかに大変でした。

 

葬儀が終わり一息ついていたのですが、

すぐに相続手続きをしなければならないことに気づきました。

管理人の場合、父親についての相続は、

対して複雑な資産があるわけでもなく、

借入れ等の負債もなく、かつ、

相続人が2名だけだったので、

世の大変と思われている相続からすれば、

だいぶ楽なものだったと思います。

しかし、それでもなかなかに手続きが大変だったので、

こちらのブログで情報共有し、

皆さまの今後発生するであろう相続について、

役立てられればと思います。

各資産ごとの相続について記載していきますが、

その前提となる知識についてまずは書いていきたいと思います。

 

⓪相続の前提条件

相続税の支払いがあるかどうか、

まずは確認する必要があります。

ちなみに勘違いされている方もいるかと思いますが、

「相続手続き」はどんなに親が資産を持っていなくとも、

すべての相続人がすることとなります。

「うちの親は大して資産をもってないから相続なんて関係ない!」

と思っている方もいるかと思いますが、

完全に見当違いです。

どんなに微々たる資産額であっても、

多額の資産を相続する手続きとほぼ同様の手間がかかります。

この辺は誤解のないようにしてください。

 

このことを踏まえたうえで、

次に相続税の支払いの有無を確認します。

相続税が発生するか否かの算式は以下のとおりです。

 

3,000万円+600万円×相続人数=相続税控除額

 

具体的に言うと、夫が亡くなり相続人が3名(妻及び子2名[長男・長女])とすると、

3,000万円+600万円×3人=4,800万円

となり、相続する資産額がこの額を超えない限り、

相続税は発生しません。

 

ここまでのまとめ。

1.相続手続きはすべての相続人がするもの

2.相続税の支払いがあるかどうか、上の式で確認

 

これが、相続手続きをするうえでの前提となります。

以下、各資産項目ごとに相続手続きを記載していきます。

 

①銀行預金の相続

銀行に預けてある預金の相続になります。

ここでは、夫の預金500万円(普通預金及び定期預金)の相続があるとします。

 

注1.普通か定期かは、相続手続きにおいてはあまり関係ありません。

定期預金引出しには銀行に届出ている印鑑が必要となりますが、

相続手続きではどっちみち必要になるからです。

 

注2.銀行に対して、「夫が亡くなった」と言わない限りは、

普通にATMから預金が引き出せます。ですので、キャッシュカードがあり、かつ、

暗証番号を知っている場合、普通に引き落としができます。

ここで注意したいのは、相続手続きが発生したとすると、

亡くなった日の残高を相続することとなります。

亡くなってからもキャッシュカードで引き出すことはできますが、

相続額は亡くなった日の残高ですので、仮に兄弟等がいて相続する場合、

勝手に引出し預金が0円になっていたとしても、

相続額は被相続人(夫)が亡くなった日の残高ですので、

遺言書等ない限りは、残高に合わせて法定相続分(妻1/2、子1/2[長男1/4、長女1/4])の取り分は発生することになりますのでご注意ください。

 

必要書類について、集めるのにめんどくさいのが、

戸籍謄本(改正原戸籍謄本含む)

になります。

※改正原戸籍謄本とは?

現在の戸籍謄本の様式になる前の様式の戸籍謄本。

戸籍謄本を請求する際、別途請求が必要(申請用紙に別途記載)。

 

この戸籍謄本については、

亡くなった方の本籍地(ほとんどの人は住所地ではあるが、違う人もいる)の市役所等に申請することでゲットできます。

ただし、何回も本籍地を変更している人(本籍地を変更するときとして、結婚・離婚・他の都道府県へ住所変更した際本籍地も異動、養子縁組など)については、

都度本籍地のあった市役所等に申請する必要があります。

【例】

本籍地を、北海道札幌市→青森県八戸市→東京都港区→福岡県東峰村

と変更した場合

①札幌市役所(区役所)へ請求

②①を基に八戸市役所へ請求

③②を基に港区役所へ請求

④③を基に東峰村役場へ請求

なお、同じ本籍地内で住所変更を繰り返した場合、

「附票」という書類を確認することで、

住所異動の把握をすることができます(戸籍謄本の申請様式で請求)。

 

ちなみに、この戸籍謄本はいつ取得しているものであっても基本使えるので、

縁起が悪いと言われるかもしれませんが、

事前に準備をおすすめします。

なぜなら、生きているうちに確認しながら書類を集めることで、

亡くなってからの手続きの煩雑を防ぐことができます。

また、この戸籍謄本等は、親族であれば父親等の許可を得ずに自分自身で申請が可能です。

 

ずっと生まれてから同じ住所地にいるとかいうのでなければ、

父親等に聞きながら事前に準備しておいてください。

しかも、けっこう時間がかかります(今後はマイナンバーカードの使用で一括で取得できる可能性もありますが、現在は各市役所等への窓口申請or郵送申請となります)。

なお、もしかしたら新発見があるかもしれません。隠し子がいたとか・・・笑

実はこれは笑い事ではなく、歴とした相続人になりますので、仮に預金に関しての相続が発生した場合、遺言書がなければこの隠し子への法定相続分も発生し、同意を得なければならなくなります(実印をもらう必要があります。)。

 

②生命保険金等の相続

けっこうな人が生命保険を掛けているかと思いますが、

こちらについても一定の非課税枠(相続税対象外)があります。

その額は、相続人一人につき500万円です。

この額を超える分について、相続税支払いの対象となります。

(この超える分を、上記の相続税控除額の算式へぶち込むことになります。)

 

③土地・建物の相続

これが一番めんどくさいのではないでしょうか。

第三者への対抗要件となる登記手続きが必要となるからです。

しかも、登記手続きにはお金がかかります。

なお、登記手続きを司法書士へ頼む人もいるかと思いますが、

単純な所有権移転登記(単に所有権を相続人へ移転するだけの手続き)だけであれば、

自分自身で申請した方が費用も安く済みます(基本、登記手続きに係る税金だけ)。

司法書士へ頼むと5万くらいはかかります。

なるべく自分自身で申請した方がいいです。

郵送でも可能ですが、誤りがあればその都度、郵送手続きをしなければなりません。しかも簡易書留なので結構な費用がかかりますが、その辺は登記手続きをする管轄の法務局への交通費と比較して選択してください。

記載する申請書類ですが、すべて法務局のホームページに掲載があります。しかも例付きで・・・

【法務局申請書様式リンク先】

不動産登記の申請書様式について:法務局 (moj.go.jp)

ですので、記載する手間はそれほどかからないと思われますし、

引っかかったらネットでググるか、法務局に問い合わせれば丁寧に教えてくれます。

 

④まとめ

一通り自分がした相続手続き「預金」「生命保険」「不動産」の3つを記載しました。

ほとんどの方はこの3つについて相続手続きをすることになるかと思います。

(株式の相続など、法人が絡む場合は一度無料の相続相談会で税理士に相談された方が良いかと思います。)

今後さらに突っ込んだ内容等書いていければと思います。

参考になれば幸いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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