就職・転職では未だに事務職に人気が集中しています。
厚生労働省の雇用統計では、2017年4月度で求人倍率は0.36倍、難関?みたいです。
(目指さない方がいいのに・・・といつも思ってますw)
事務職と一言でいっても幅広い
ひとえに事務職といってもかなり幅広い分野があります。
①総務(社内通知文書の作成、業務用自動車管理、管理職のスケジュール管理など)
②庶務(電球付け替え、電話応対、書類整理、データ集計、資料作成など) ※一般事務とも呼ぶ
③経理(伝票整理、試算表等作成など) ※企業により税務あり
④財務(予算管理、資金繰りなど)
⑤法務(契約書類作成、取引先等の与信審査など)
⑥人事(勤務整理、賃金計算、労基署提出書類作成、採用活動、人事異動管理など)
⑦厚生(福利厚生関係書類処理、健康保険等の書類処理、社内レク管理など)
⑧広報(社内・社外誌作成、マスコミ等対応など)
⑨システム管理(社内ネットワーク整備、セキュリティ対策など) ※事務職の括りではないかも
大まかにこれだけの種類があります。
※秘書・経営管理・安全企画などは会社ごとの属人的な名前です。
事務職求人の多くは庶務と経理
そして求人数の多くは②庶務と③経理です。
これ以外は原則新卒正社員が担当しています。(もちろん補助的な派遣社員等は別です)
さらに、
④財務(予算管理、資金繰り以外)は税理士事務所
⑤法務(人事・厚生の一部含む)の肝心な部分は顧問弁護士や税理士等の士業
が担当しています。
ですので肝心なスキルはあまり身に付きません。
事務職の専門スキルを身に付けたいなら、資格を取得し士業事務所(法人)に就職すべきです。
会社内での事務職の仕事は基本ルーチンワークですが、それ以外に疲弊するのが「部署間調整」です。会社の規模が大きくなればなるほど必要となってきます。
この「部署間調整」業務は、業務スキルではなく社内スキルとなりますので、転職の際は一切役立ちません。
例:この事象は○○部の△△さんが詳しい、この決裁権を持っているのは〇〇部の部長だ、とかw
「AIが台頭して事務の仕事がなくなる」とか
「リストラでもっとも人件費の削減が行いやすいのは事務職」
言われているこのご時世に、ただ事務職に就いているというだけで、事務職の専門スキルを持っていない人は、会社をクビになったら終了を意味しています。
安易に「事務職ならどこの会社でもどんな職種でもやる!」という気合い系での転職活動は辞めて、専門スキルを身につけるぞ!という意思を持って転職活動されることをお勧めします。
事務職は病む率高め
また事務職の志望動機については下記が考えられます。
(社会の役に立つ・縁の下の力持ちとか表面上の理由ではなく本音編)。
①ホワイトカラーの身分で働ける(オフィスワークかっこいい!、これ意外と多いのでは?)
②定時で帰れそう(正社員においては幻想ですw)
③技術系より事務系の方が偉そうにできる(今では立場逆転w)
残念ですが現在においては幻想(もしくは妄想)の世界になってます。
かつ事務職は「意外と高ストレス」な職種になるので、精神を病んで休職・退職している人が多いのも事実です。
「意外と高ストレス」な理由は、狭い村(部署)の中で高いコミュニケーション能力が必要とされるからです。
しかも事務職みたいな間接部門は、専門職部門に責められることが多いです。
(例:もっと早く情報を周知しろ!、楽な仕事してるんだからミスなんてするな!)
んー、完全に誤解されてますw
ですので、メンタルがあまり強くない方(基準は学生時代リア充だったか。学校の人間関係構築スキル=会社の人間関係構築スキル)はお勧めできない職種です。
事務職への過大な期待を抱いている方へ
「事務職はパソコン眺めて書類と睨めっこしてりゃいいからコミュ障の自分には最適!」
という自己分析は完全に時代錯誤しているとしか言いようがありません。
それよりは、
「プログラミングスキル(アプリ開発とか)」 ※調整業務が多いSE的職種は事務職より過酷
「マッサージスキル(会話が得意じゃなくとも務まる)」
「Web技術や芸術スキル」(なかなか金にならないかもしれないが病むよりはマシ)
を身に付けた方がよっぽど苦しまずに仕事できると思います。(一人完結型業務)
事務職を未経験で目指されている方が、事務職のデメリットを理解された上で(超重要)、一人でも自分にとっての「適職」に就けることを願っています。
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